モナコで行われるF1のグランプリでは、モンテカルロ市街地コースで実施されるF1の世界選手権レースの一戦です。モナコのグランプリは、「世界3大レース」の1つとして数えられ、モナコのシンボルといえる名物レースと言われています。グランプリの始まりは、1929年の第1回大会です。第二次世界大戦が起こり、1度中断していましたが、1950年代前半以外は毎年開催されてきました。グランプリの期間中は、通常人口3万人の小さな国にも関わらず、およそ20万人の観客が訪れるほどの人気を博しています。モナコ王室を始め、政財界の協力により行われる国家的な観光イベントになります。そのようにたくさんの観客を招くためキリスト昇天祭の祝日の5月2週、3週の木曜日に合わせて行われるのが慣わしです。
モナコグランプリはどのようなレースか
レースの舞台になるところは、モンテカルロ区とラ・コンダミーヌ区の公道を閉鎖し、造られた1周3,340mあるモンテカルロ市街地コースです。現在のF1レースの規定の周回数、総走行距離は、305kmを超える最低の周回数と定められていますが、このコースでは例外で、総走行距離が1968年より約260kmに減らされています。約260kmという距離をF1マシンで走行し続けるとしたら、この距離で2時間くらいにおさまるだろう、という理由で決められました。コースの設営準備に6週間、そしてレース終了後の撤去作業に2週間がかかるほど壮大な広い会場です。しかし、コース幅が非常に狭いのでレース中に追い抜きをすることは難しくて、他のコースよりも予選結果が重要視されるモナコのグランプリです。
モナコグランプリの見どころは?
モナコのグランプリは、市街地のサーキットで実施される数少ないグランプリで他よりも特殊性があります。その特殊性にはコースはもちろん、F1開催に必要と言われているグレード1認証の条件の1つの最小全長距離3.5 km を下回っている3.340kmであること。そして、最小コース幅12mを満たしていないということにも表われています。昔は、F1の規格に合わせ305kmを走行していたレース距離は、レース時間が2時間を越えてしまい、ドライバーの身体的負担が厳しいという理由で260.52kmになりました。そのような過酷な条件の元行われるレースなので、全体的に見どころと言えるでしょう。特にF1のエンジン音は見どころ満載で空気を突き動かし、切り裂きながらもこのF1サウンドが奏でることが大きな見どころです。